2007年5月3日木曜日

仙台市博物館

 塩釜神社博物館に続き、仙台市博物館へ見学に行ってみようと思い立つ。

  下調べに仙台市博物館のサイトを見てみると、新館オープン20周年を記念して伊達家関係の資料を中心とした企画展を開催中だという。さぞ刀剣類も充実しているだろうと期待して博物館へ向かった。
 しかし、実際に博物館をのぞいてみると、太刀一振、脇差二振、拵一振(梨子地葵桐紋糸巻太刀拵)と、満足のいく展示数ではなかった。その代わり胴具足が十領と甲冑類が充実していたので、欲求不満は少し解消されたが、残念な気持ちは消えなかった。

・太刀 雙龍子玉英:火縄銃の職人から転進したという異色の刀工『新井龍右衛門』64才頃の作
・脇指 奥州仙䑓住藤原國包:二代目吉右衛門が若い頃の作
・ 脇指 備前國住長船与三左衛門尉祐定作:大業物で知られる与三左衛門尉祐定の作で、作製は『天文二年八月吉日』。祐定と同銘の刀工は60名以上もいるそう だが、与三左衛門尉祐定(永正、天文、天正)など有名な祐定は十数名で、他は俗名の無い所謂『数打物』が殆どだという。

 甲冑類は『黒漆五枚胴具足』が中心で、中には姫の所用と伝えられる女性用の小振りな畳具足や、上杉謙信所用とされる三宝荒神(仏法を害する者を威嚇するため、憤怒の形相をした三つの顔を持つ神)形の兜付の胴具足など面白いものもあった。